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小田 憲和(おだ のりかず)
映画監督
小田 憲和
プロフィール

1988年福岡県生まれ 九州大学大学院卒業 福岡市在住
2012年、監督・脚本を務めた「ぼくたちはここにいる」が中国のインディーズ国際映画祭で約1000本の中から選出され、最優秀撮影賞、最優秀編集賞にノミネート、最優秀音楽賞受賞。他、未完成映画予告編大賞に2年連続最終ノミネート。
2018年,「翔べない鳥も空を見る。」公開。

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INTERVIEW
─  脚本・監督を手掛けられた映画「翔べない鳥も空を見る。」 この作品はどのように生まれたのでしょうか。(引きこもりの孫の心を開きたい老人がツイッターを始めるところから物語が始まります。)

あるイベントで世代間の意見交換をした時,若者はスマホばっかり扱っているという意見が多くありました。自分の子供のころを振り返ると,おじいさん達にコマの使い方などの遊びを教えてもらったなと。
若者の遊びという訳ではないけれど「若者のツール(スマホ)を理解して欲しい」,そういう想いで若い人が上の世代に教える機会があってもいいのではないかと考えて,「女子高生がおじいさんにスマホを教える」という設定が生まれました。

─  「いじめ」の描写がリアルといいますか,背景にある複雑な関係,SNSを通じて社会とのつながりを確認する姿などとても繊細に描かれていますね。

「いじめ」を題材にしましたが特別取材などは行っていません。僕はもともと「学生」の映画を制作することが多く,キャストにも沢山学生さんがいます。彼らと触れ合う中で次第に情報として自分の中にインプットされていったものをシナリオに生かしています。
  自分では特別にこのために考えたという意識はなく,どの作品もすべて地続きで繋がっている感覚があります。作品を制作しているその時の気持ちや関係者の状況など,自分の身の回りで起きていることがきっかけとなって作品が出来ています。

─  映画監督になろう!と思ったきっかけについて教えてください。

 こどもの頃,映画「ロードオブザリング」を見てこういう物を作りたいと思いました。映画監督だと,何か難しい作品が好きと言いうと思うでしょ。僕はこういう多くの方が楽しいと思う作品が好きです。
実際に自分が作ることを考えると,この規模の撮影は無理だがゲームならその世界観が実現できるんじゃないかと思って,大学ではゲームCGやプログラミングを専攻しました。最初は映画監督なんてみじんも考えていなかったんです。(笑)
 しかしゲーム作りには長い時間がかかるものですし,ファンタジーの世界ということで漫画も描いてみたがこれも片手間では完成まで至らず,ファンタジーというひとつの作品を完結させるためにはシナリオ(脚本)なのかなと漠然と思っていました。

 たまたまですがサークルのPR映像づくり(実写撮影)を手伝うことがあり,編集作業が楽しくなって映像サークルに入りました。ここで問題があったのですがサークル活動では,編集だけでなく作品に出演もしないといけない。人前で目立つのが苦手なので「出演しなくて済む」という前向きではない理由で監督になりました。念願の脚本を書き,友達からコメントをもらったりするうちに,次第に映像制作にはまっていきました。
 本格的に映画監督になろうと思ったのは大学4年生の時。大人数を巻き込んだ初めて長編映画「windmill」での達成感とともに,作中に出てくる大道芸を見たい・やりたいという感想や,映画を通して人が繋がっていく様を見て「映画は人を動かす」「自分がうみだした」ということを意識しました。映画の意義や職業としてやりがいを見出したきっかけです。

─  監督は次々と映像を上映・公開されていますが,活動が途切れない秘訣はなんでしょう。

 僕は監督であるとともに責任者です。長く自主映画をやってきていて,撮ったものが表に出せないなど苦い経験もあるので「ちゃんとやる」を念頭に置いています。
 地元福岡を拠点に活動しているのでロケ地調整・撮影に不自由はないですし,シナリオ,キャスティングなど,ある程度は自分でできます。作品を通じて繋がった人達が財産となり協力者も多くいます。クリエイティブ集団として実写もCGもやれるスタッフも集りました。秘訣というと,みんなが作品に関わりやすいように体制を整えているところでしょうか。
 知った仲間とチームが組めており,相手への求められる技量やスケジュール感が共有できているところも強みになっています。
 予算面ではクラウドファンディングもしますが,それとは別に宿・食事などの提供協力があると遠征しての撮影がしやすくなるので嬉しいですね。といってもお金の面での応援は簡単ではなく,現状では「募金」に近い感覚になっていると思います。映画が利益を生み出す流れ,制作からしっかり考えていくことで資金提供者にメリットを説明できるようにしなければならない。その第1歩は上映をちゃんとやるということだと思って活動しています。

─  福岡の映像制作を志す学生へメッセ―ジをお願いします。

 最初はクオリティを気にせず何でも良いから作ってみたらいいと思います。
 僕も,「学校で撮影したいがどうやってとればいいのかわからない。」そんなところから始めました。母校にお願いしましたがそれでもハードルが高かった。しかし問答無用のアグレッシブさは持っていました。何の実績もありませんでしたが体当たりに進めました。
 作ってみないと始まりません。ただし,本気で取り組むこと!
 やってみることで要領がつかめ,初めて気づくことがあります。落ち込む事もあると思いますが頑張りましょう。

─   最後に、監督の関心領域や次回作の情報など教えてください。

 次回作としては,映画「こどもばんぱく(仮題)」の準備を進めています。
 「こどもばんぱく」は,2018年8月にアミカスホール(福岡市)で開催された,実際に福岡市の中学生が企画した“こどもによる,こどものためのイベント“です。子どもの「やりたい」を実現できる可能性あふれる場。
 この実話をもとに,オール福岡での映画製作を目指しています。
 福岡には映像制作の素材は揃っています。さらにプロモーションを担う人,営業する人が充実していく事が大切だと考えています。映画を通じて福岡の様々な事業者,専門学校の方とつながり,新しい取り組みを生み出していきたいと思っています。

情報更新日:2019/01/18

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